長年使っていくうちに、設備の導入や作業員の増加等により工場は手狭になっていきます。
もっと広い場所に引っ越すお金と時間を作るのもなかなか難しいものです。
そんな時は思い切って工場内の機械レイアウト変更をしてみるのも意外に効果的な手段なのです。
特に大きな機器の配置を見直すと、すっきりして作業性向上につながる場合が多々あります。
今回は機械据付やレイアウトについてご紹介します。
まず機械据付とは?
工場経営などで「現状の生産効率を改善したい」とお悩みの方も多いと思います。
その解決策の一つとして工場内の機械を移動させる、
場内の機械レイアウトを変更するなど現場状況を改善することが効果的です。
その作業員や大型機械の生産効率をより良く発揮させるために、より効率的で正確な場所、
位置に機械類を据え付けるの設備工事を機械据付といいます。
しかし、重量のある大型機械類を無理に動かしてしまうと、
効率の悪化や故障、大事故につながってしまう危険性もあります。
そのため機械据付の技術をもっている会社に作業をお任せいただくことが、もっとも安全な方法だといえます。
工場の機械レイアウトとは?
工場に機械レイアウトとは、工場における人や設備の配置のことです。生産性を高めるには、
安全性やコストなど、さまざまな点を考慮して適切な配置を考えることが大切です。
製造業において、工場は工場レイアウトの観点から装置型工場と組立型工場に分類されます。
装置型工場とは、製鉄やセメント製造などのように大型の装置を用いてものを製造する工場です。
設備配置の変更が困難なため、工場設立初期の工場の機械レイアウトには細心の注意を払わなければなりません。
一方、組立型工場は部品を組み立てることで製品を製造する工場のことです。
たとえば、家電製品や自動車を作る工場が該当します。組立型工場は装置型工場と違い、
一部の工程を止めても業務が完全に停止するわけではないため、工場レイアウトの変更が比較的容易です。
工場のレイアウトが起こす問題
業務の流れを意識した工場の機械レイアウトは作業効率の向上に繋がりますが、
能率的に配列されていない機械レイアウトはさまざまな問題を引き起こす要因となります。
例えば、通路の動線が錯綜し、人の動きが重なり合う通路があると接触事故の可能性が高まります。
また、保管エリアと出荷エリアが不明瞭なために引き起こされる出荷ミス、
関係部署間の距離が遠くて起こる伝達ミスなどが挙げられます。
このように、非効率な機械レイアウトは知らないうちにミスを引き起こす可能性があるため、
工場内の設備・エリア配置を工夫する必要があります。
機械レイアウト改善のポイントは動線から
実際に機械レイアウトを改善する場合、何よりも動線を意識して設計することが大切です。
動線は、作業員や商品が移動する流れを指します。不必要に長い動線は時間的なロスの原因となり、
狭い動線は接触事故を招くなど、動線を意識していないレイアウトは作業上のリスクを高めてしまいます。
作業効率改善だけでなく、事故を未然に防ぐためにも動線を意識して機械レイアウトを考える必要があります。
自社工場の動線には問題がないか、以下のチェックポイントを確認してみましょう。
・通路の幅は十分か、安全確保はできているか
・多くの動線が重なり合っていないか
・頻繁に使う設備やエリアまでの距離が適切か
・生産量の多い商品の動線が不必要に長くないか
動線を改善することで作業場のミスを減らせる可能性があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?工場のレイアウトが適切な状態になると、
従業員の安全性の確保や生産性の向上につながります。
機械レイアウトを変更する場合は動線の改善を優先し、次に作業効率の改善、エリア分けを行います。
ご紹介したポイントも意識しながら機械レイアウト変更を行い、作業員が働きやすい工場を目指しましょう。