ビケ足場は、くさび緊結式足場の別名で、多くの方が使っている足場の名前です。
もともと商品名でしたが、名前が普及し一般的な言い方になった経緯があります。
今回は、ビケ足場の組み方というテーマで基本的な流れをご紹介し、まとめました。
最初にビケ足場の準備をする
ビケ足場を施工する前に準備が必要です。
足場一式を用意するほかに、各個人としては足場設計図、
ヘルメット、安全帯、ハンマー手袋、そしてハンマーです。
足場設計図は、事前に設計された図面を読み取って、
ビケ足場を計画通りに組んでいく際に使います。
この図面をチェックしながら足場組立を行っていきましょう。
ヘルメットや安全帯、ハンマー手袋は安全確保の観点で必要です。
特にヘルメットや安全帯は、装着が義務付けられているので必ず装着していきましょう。
また、ハンマー手袋は安全確保のほかにも
握りやすさの面でも作業効率が上がるという意味で必要な道具です。
ハンマーはビケ式足場の金具を固定し、足場を組んでいく場合に必須です。
ハンマーさえあれば足場が組めてしまうのが、ビケ式足場のメリットといえるでしょう。
これらの準備をしてビケ足場の組み方を進めていきます。
基本的なビケ式足場の組み方:土台となる一層目~二層目の流れ
ビケ足場を組む場合、最初に一層目を組んでいくことからスタートします。
基本的に足場部材の配置、脚部の固定、支柱の組み立てという流れです。
足場部材は、踏板の巾を設定し部材を図面の計画に沿って配置する流れで、
最も基本的な場所になるので確実に配置しましょう。
次に脚部を固定していきます。
ジャッキベースの下にアンダーベースを使用することで固定できます。
ちなみに敷板を使用するケースでは2本以上釘を使用して固定してくのがポイントです。
そこから支柱を汲んでいきますが、
最初にコーナー部に固定されたジャッキベースに差し込んでいくなど順番があります。
そこからスパンを決めて支柱を連結していきましょう。
二層目は、支柱を増設しつつ、手すりやブランケットを配置していきます。
手すりは、腰くらいの高さに設定するのが作業効率を上げるうえでおすすめの方法です。
その後、支柱の建て込みを行っていきます。
二層目以降はシートやパネル養生を施工する場合があります。
この場合は荷重なども発生するため、
状況に応じて支柱ジョイントにロックピンを入れて補強しましょう。
手
すり、ブラケット、踏み板を取り付けていくという流れです。
同様に三層、四層と増設していくのが基本的な組み方になります。
建物によっては下屋足場の組立も必要
建物は様々な形状があります。
場合によっては下屋がある建物にビケ足場を組むケースも少なくありません。
こういった場合は下屋足場を組んでいきます。
基本は、支柱を立てて、根がらみ用の手すり部材の差し込み、
勾配に応じてポケットの位置を決定し、敷板に自在ジャッキを打ち込んで固定します。
そして、下屋に支柱を組んでいきます。
そこからビケ足場の周辺器具となる根がらみ用の手すりや、
ブラケット、踏み板を取り付けていきましょう。
勾配がある分、若干通常の垂直方向へ進む足場とは組み方が異なります。
しかし、ハンマー一つで固定できるビケ足場は、
組み方が下屋足場であっても極端に難しくなることはありません。
まとめ
今回は、ビケ足場の組み方というテーマで基本的な流れをご紹介しました。
ビケ足場は、ハンマー一つで組み方が進められる便利な足場です。
現在は、低層階や中層建築の工事のほか、
高層建築でも外壁塗装などで利用される足場として広く使われています。
ただし、足場の組み方が簡単といっても
当初の計画に沿って足場図面を確認しながら確実な施工を行うようにしましょう。