工場内の機械レイアウトとは
工場内の機械や作業員の配置をレイアウトと呼びます。レイアウトにはジョブショップ型やライン型、セル型という型があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。一方で飛行機のように製品自体を動かすのが難しい場合には、据え置き型というレイアウトが基本です。また、レイアウトとともに「生産ライン」という言葉が使われます。生産ラインとは原材料から製品を作り出し、出荷されるまでの流れのことです。
生産ラインでは機械が占める割合が多いものの、人間の手での作業や目視での確認が必要になる工程もあります。生産ライン・レイアウトは、製品の種類や生産量などを考慮して決定していきます。一般的には、「多品種で少量の生産」と「少品種で多量の生産」のように大きく2種類にわけて考えられるケースが多いです。適したレイアウトを考案することで、工場の生産性を高め、コストパフォーマンス向上が期待できます。
機械レイアウトの重要性
機械レイアウトは、工場の生産性を高めるために非常に重要です。なぜなら、機械と人の作業の無駄を最低限に抑えることで生産性が高まるからです。一方でレイアウトが練られていない工場は無駄が多く、生産性が低くなります。
機械や作業員の能力をまったく発揮できていないケースもあるので注意しましょう。レイアウトは工場内での事故を防ぐためにも重要です。複雑な動線は作業員の混乱を招きトラブルにつながりますし、複雑な機械配置は管理が難しく整備不良などにつながります。
また、レイアウトは一度考案して終わりではありません。機械の劣化や時代の変化に合わせて再検討する必要があります。とはいえ、大規模な機械を頻繁に動かすのは現実的ではないので、最初のレイアウト設計が非常に重要です。専門的な知識がないと難しい側面もあるので、機械設置のプロである弊社にお気軽にご相談ください。
機械レイアウトを考えるメリット
機械レイアウトを考えるメリットは主に3つあります。1つ目は生産性が高まることです。生産ラインにおける無駄を省き、スムーズな流れを生み出すことでコストパフォーマンスが向上します。生産状況の把握も容易になるので、需要に合わせた柔軟な対応も可能です。2つ目は安全面への配慮ができることです。動線がスムーズになることで人と人、人と機械の接触事故が防止できます。
また、作業工程が明確になることで工場内の連携が生まれ、作業員同士の安全確認も可能になります。3つ目は地球環境への配慮ができることです。現代社会では地球環境に配慮した生産活動を行うことも企業の役目です。有害な空気や汚水の排出、無駄なエネルギーの消費、二酸化炭素の排出を防いで、地球に優しい工場作りを心掛けましょう。以上3点が機械レイアウトを考えるメリットです。
工場の機械レイアウトのポイント
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- 完成後の機械配置を考える
- 工場内での生産工程において、多くの割合を占めるのは機械による作業です。そのため、まずは機械の配置を考えましょう。このとき、必要な機械の台数や稼働時の騒音・振動、地盤の強度などを考慮する必要があります。また、どのように作業員を配置すれば機械と作業員の生産性を最大限に高められるのかを検討してみましょう。
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- 資材・製品のスムーズな流れを考える
- 機械から次の機械までの距離や作業動線など資材や製品のスムーズな流れを考えましょう。機械の距離が近すぎたり、動線が複雑過ぎたりすると、作業効率が著しく低下してしまいます。また、生産段階だけでなく、生産前後の搬入搬出への考慮も必要です。どこから資材・製品が出入りすれば効率的なのかを検討してみましょう。
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- 近隣から地球まで環境への配慮
- 現代社会では、環境への配慮も企業の重要な責任です。そのため、工場内でも環境に優しいレイアウトを心掛けましょう。有害な空気や汚水を排出していないか、無駄なエネルギーを消費し二酸化炭素を排出していないか、騒音や異臭はないかなどがチェックポイントです。また、国や自治体が企業に対して環境基準を提示している場合があるので確認しておきましょう。
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- 将来を見据えた工場レイアウトにする
- 工場は長期的な稼働を前提として計算しましょう。環境基準や生産工程、時代背景などは日々変わりゆくものです。そのため、変化に柔軟に対応できる準備が必要になります。作業員の労働環境の整備や機械の老朽化なども検討するべきポイントです。また、企業として将来的なコストパフォーマンスへの考慮も欠かせません。
工場レイアウトの種類
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- 設備の機能を中心に配置する「ジョブショップ型」
- 同じような機能をもつ機械を1つのエリアにまとめるレイアウトを「ジョブショップ型」と呼びます。どこで何の作業をしているかがひと目でわかるので、需要の変化を感じとりやすいです。一方で、別の種類のエリアまでの距離が長かったり、製品の把握がしづらかったりするというデメリットもあります。
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- 製造工程を中心に配置する「ライン型」
- 製造工程に沿って機械を配置するレイアウトを「ライン型」と呼び、直線ライン型と曲線のU字ライン型があります。ライン型は同一工程で大量生産することに向いています。また、1人の作業員が担当する範囲が少ないので、短期間で育成が可能です。一方で、生産量の調整や工程の変更がしにくいことがデメリットです。
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- 人を中心に配置する「セル型」
- 1人または少人数の作業員を核として、細胞のように周りを覆うレイアウトを「セル型」と呼びます。セル型は複数の工程が密集しているため、1か所ですべての作業が完結します。ジョブショップ型と同様に需要の変化に対応しやすいこともメリットです。一方で、1人の作業員が複数の工程を管理する必要があり、習熟までにある程度の期間がかかります。
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- 大型製品の製造で採用する「据え置き型」
- 飛行機のような大規模な機械を生産するときには、それを中心として周囲に設備や作業員を集めます。このレイアウトを「据え置き型」と呼びます。据え置き型以外の3つの型は柔軟に選択可能です。一方で、生産物自体を動かせない場合に使用される据え置き型は、それ以外の選択肢がありません。
機械レイアウトが完成したら専門の機械設置業者に依頼しましょう
ある程度レイアウトのイメージができてきたら、機械設置の専門業者に依頼しましょう。機械設置のプロにレイアウトを見てもらって、不備がないかを確認する必要があります。場合によっては安全面などを考慮して、変更の相談を受けることがあります。専門業者は機械設置のプロなので、相談しながら解決策を見つけましょう。また、機械設置は1ミリのズレも許されない作業になります。
そのため、高い技術力と豊富な経験をもつ職人の腕が必要不可欠です。スムーズに施工を進めるためには、レイアウト考案段階からかかわってもらうのが賢明でしょう。弊社はレイアウトについても多くの実績があり、生産性や安全性を考慮したレイアウトのアドバイスも行っております。疑問点などあればお気軽にご相談ください。
工場の機械レイアウト工事の流れ
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- 1.レイアウトする工場の図面を確認
- 完成したレイアウトと工場の図面を確認します。実際に現場を見ないと判断できないポイントも多いため、現場調査に伺ってイメージを共有します。
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- 2.図面を元に機械の設置位置を決定
- 図面をもとに機械の設置位置を決めていきます。機械設置工事はミリ単位で調整が必要になるため、より明確で緻密な図面に磨き上げていきます。
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- 3.機械へ連番と設置向きを指定
- 機械を設置する際に使用する番号を指定し、設置向きなども決定していきます。図面通りに設置するため、必要に応じて墨打ちを行い、設置に備えます。
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- 4.重機を使用してレイアウト工事
- クレーン車などの重機を用いて機械を搬入し、図面や墨打ちをもとに設置します。設置が終わったらアンカーで固定し安全性を高めます。
橋本組の機械レイアウト工事対応エリア
有限会社橋本組は、三重県を中心に大阪・奈良・岐阜・愛知・静岡等での施工に対応しております。弊社は複数の作業用車両や器具を所有しており、車両の手配などの手間が少ないため、スピーディーな対応が可能です。
現場調査から施工完了までスムーズな対応を心掛けておりますので、安心してお任せください。また、記載の地域以外でも対応可能な場合があるので、まずはご相談ください。
見積は分かりやすく、全ての項目を記載
弊社はお客様に安心していただくために、見積もりは具体的かつ明確に提示いたします。前段取りやフォークリフト使用料、諸経費準備なども省略せずに記載いたします。ご不明点などあれば、遠慮なくお申し付けください。
橋本組が行う機械設備業務
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- 機械の設置・据付
- 新規設備の設置・据付を行います。機械設置は1ミリの誤差も許されない作業なので、経験豊富なプロの職人集団である橋本組にお任せください。
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- 機械の移設
- 機械の移設は解体から設置までさまざまな専門技術が必要になります。幅広い施工を専門的に請け負っているため、一貫したスピーディーな施工が可能です。
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- 機械の解体・撤去
- 不要になった機械を撤去いたします。機械の規模によっては解体をしてパーツにわけてから撤去いたします。解体は危険が伴う作業なので専門的な技術が必要です。
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- 機械のレイアウト
- 機械のレイアウトを変えることで、生産効率の向上が期待できます。作業スペースの確保や動線の見直しにより効率が高まれば、人件費のコストカットになる可能性もあります。