建設現場や工場施設など、
現場作業を効率的にこなすには、機械据付が重要となります。
ここでは、現場工程を円滑化し、
生産性を上げることにも繋がる機械据付について紹介していきます。
1.機械据付とは?
機械据付とは簡単に説明すると、エアコンや空調機器などの工場設備、
ベルトコンベアーなどといった産業機械を正しく作動させるための工事を指します。
これらの機器を効率よく動作させるには、
最終組み立てを行った段階で精密な調整を行うことが重要で、
設計にズレや歪みなどが発生しないように調整をかけることで、
各機器のパフォーマンスが最大限に発揮され、
生産性や現場環境を整え、効率性を上げることに繋がります。
現場の床の状態、設置面積などの確認を細かく行い、
機械組み立てから電気配線作業を施工し、必要に応じて現場状況を改善まで手掛けます。
機械移設とも称され、機械そのものの動作性を上げるだけでなく、
作業スペースの確保やメンテナンス性の向上、
動線確保などで環境を整えることで、作業効率を上げ人員にとってもメリットが発生する点も、
機械据付のメリットだと言えます。
業者によって請け負い機器も異なり、印刷機や複写機に半導体製造装置などの工場設備機器や、
冷却設備や受水槽といった空調設備機器、
大型プリンターやコピー機などのオフィス機器の機械据付など、多岐に渡ります。
2.機械据付における施工管理とは?
施工管理とは、作業におけるスケジュールの管理や作成、
品質・工程・安全といった管理を行う、現場での作業を総合的な面で監督する業務です。
一口に施工管理と言っても、機械据付や建築工事、電気工事や配管工事など
様々な分野で活躍する業務であり国家資格でもあります。
機械据付を必要とする現場・職種は様々なことから、この施工管理技士の存在が不可欠であり、
スケジュール通りの進捗で工事を進めるためでなく、
作業員の安全確保や原価管理でコストの調整など、管理監督を行う業務も多岐に渡ります。
例えば、機械据付工事の基本的な段階は、
・現場調査
・工事の計画
・移動経路の確保
・機器の梱包、搬送
・据付
の順番で工程を踏んでいくのが一般的です。
当然ですが、現場によって据付環境は様々で、段取りや方法も異なってきます。
施工管理技士は、各現場に合わせた施工計画を立て、人材の配置や搬入する機械の品質管理など、
その都度周知を徹底し、効率的で安全・安心且つ丁寧な現場作業が行えるように、
工事に纏わる全工程を管理することが主な業務です。
3.建設許可を取得するには?
機械据付は、全部で29種類存在する建設業の内の一つ該当し、
建設許可を得るには定められた要件を満たす必要があります。
一件の請負代金が500万円以下なら、
建設業許可は必要ありませんが、具体的な要件は下記の通りです。
・一定の経験年数を満たす管理責任者の在籍
・機械・総合技術監理又は熱工学・総合技術管理などの専任技術者の在籍
・直前決算にて500万円以上の自己資本額があることや資金調達能力の証明で、
財産的基礎があると認定されること
・許可申請書等の中に、虚偽の内容や事実とは異なる記載がされ、欠格要件に該当しないこと
・社会保険と雇用保険への加入
などが挙げられ、
各要件を満たしてことを証明する申請書を、行政庁へと提出しなければなりません。
行政庁の管轄によって提出する申請書は異なり、
電気工事や管工事など様々な専門業種が入り交じる機械据付業の特質上、
見積書や工程表など、審査に必要な書類のためにも施行管理が重要となります。
クリアが必須な要件は多いですが、発注者からの信頼を得ることや公共事業への参入など、
建設許可を取得することで得られるメリットは図り知れません。
まとめ
業績のアップや人員の負担軽減など、機械据付から得られるメリットは様々です。
生産性を上げ、業務の円滑化を図るためにもぜひ機械据付を検討してみてください。