鉄骨建方工事の手順

 

建築物をつくる作業では、工場で生産された部材が使用されます。

その部材を組み合わせて建てていくのが、鉄骨建方工事です。

作業でおこなうステップはどれも重要で、間違ってしまうと取り返しのつかないことになります。

 

 

スピードと品質どちらも大切

鉄骨建方工事とは、構造部材を組み立て建築物をつくることです。

工場で製作され現場に搬入された部材を職人が組み立てていきます。

仕上がりの品質が求められますが、それと同じくらいスピードも大切です。

建設の技術が進化しさまざまな取り組みがおこなわれていますが、

人の手でおこなうことに関してはオーソドックスと言えます。

鉄骨建方工事には主な専門用語があります。

建入れは製造部材の垂直の程度のことを言います。

建込みは所定の位置に立ておこし、組み立てることです。

建入れ直しは、倒れや水平になっていない部分を矯正することを言います。

建入れ直しは、作業が完全に終わってからおこなうとうまくいかずに労力がかかってしまいます。

そのため、都度おこない誤差をなくすのが一般的です。

鉄骨建方工事では、基礎に柱を立てる作業がうまくいかないと次の作業に大きく影響します。

基礎の部分で柱を垂直にすることが重要なステップとなるのです。

 

 

鉄骨建方工事の手順

鉄骨建方工事は安全装着の設置から始まります。

作業員が安全に取り組めるため、クオリティーを高めるためにも外せない工程と言えるでしょう。

次に柱の組み立てです。柱が斜めに傾いていると建物の耐久性に影響し、危険度が高まります。

せっかく高品質の部材を使っていても、柱の設置がゆるいと強度の弱い建物に仕上がってしまいます。

そうならないためにも、しっかりした組み立てが重要です。

次がボルトの固定です。

仮止めをした後に本締めをします。

本締めは建物が形成されていないとむずかしいので、仮止めは重要なステップになります。

次に溶接作業がおこなわれます。

建入れ直しの矯正をする主な道具が、ワイヤーロープです。

ワイヤーを引っ張り柱を垂直に調整します。強度を向上させるためになくてはならない存在です。

また、天候も鉄骨建方工事に左右される問題の１つです。

特に強風の日は安全に作業ができない可能性もあり、具合によって中止になることもあります。

 

 

鉄骨建方工事に向いている人

鉄骨建方工事の仕事の経験は、さまざまな現場でいかされます。

必要となる資格は特にありませんが、企業によっては自動車の運転免許証が必須になることもあります。

実際に経験を積んでいくことで知識や技術が身につく仕事です。そのため、やる気が重視されます。

収入は日給の場合は10000円～20000円程度、月給の場合だと250000円～400000円程度です。

もちろん経験や企業により異なります。

休日は基本的に日曜祝日ですが、これも企業によりさまざまで、

お正月やお盆休み、ゴールデンウィークなど連休が取れるところも多いです。

建方工事に向いている人は建築物に興味がある人、力に自信がある人、

体力のある人、学ぶ心を持っている人です。

現場では重い部材を扱わなければならないので、体力や力が求められます。

力仕事に慣れている、力に自信がある人に向いていると言えるでしょう。

また、向上する心も重要です。

実際に現場で作業をすることで仕事に慣れますが、上司の仕事を見て学ぶ心はその後につながります。

また、屋外で作業をすることが多いので、外の仕事が苦手な人は向いていないかもしれません。

鉄骨建方工事は、工場で生産された部材を現場で組み立る仕事です。

安全装着の設置やボルトを使って固定、柱を垂直にする作業などどちらも強度を高めるために必要な作業です。

また、天候によって作業が思うように進まないこともあります。