「吊り足場のメリットと安全基準の重要性」
吊り足場とはビルや橋から吊り下げられた足場のことを言います。
チェーンやパイプ、床などを使用して上から吊り下げる形で足場を設置します。
通常の足場と違うのは地面から上に組み上げていないという点です。
これにより、地面の形状によって設置が困難な現場でも対応することができるのです。
下記はそんな吊り足場のメリットについて幾つか紹介したいと思います。
メリット1 設置範囲が広い
吊り足場のメリット1つ目は、設置範囲が広いことです。
通常の足場は地面から組み上げていきますが、吊り足場は吊り下げられた足場のため地面の影響がありません。
地面から組み上げていかないという違いによって、高所作業を行う時にも吊り足場は重宝されるのです。
また、足場と聞くとビルやマンション、戸建て住宅といった建物に起用されているイメージですが、
造船現場や工事など、用途は多岐にわたります。吊り足場の設置方法は通常の地面から組み上げる足場とは違い、
空中で水平方向に組み上げるものです。そのため、吊り足場は広範囲にわたる作業に適しているともいわれています。
中でも横方向への作業が中心の現場に適しております。
作業箇所全体に吊り足場を設置すれば作業の効率も改善すると思います。
メリット2 工期短縮
吊り足場のメリット2つ目は、工期を短縮することが可能な点です。
地面に組み上げていく足場とは違い横方向に組み上げていくため比較的単純です。
作業範囲を緊急で広げたいときにも移動床を設置し、
延長作業を行えば足場は完成するので工期自体を短縮することが期待できます。
メリット3 安全性
吊り足場のメリット3つ目は、安全性です。チェーンと作業床、金具などを繋ぎ合わせて作る吊り足場ですが、
しっかりとした安全基準のもと組み立てられますので安全です。
また、手すりの内側で作業することがほとんどのため作業する側の安全性を確保できます。
吊り足場を安全に使用するための注意点は、「労働安全衛生規則」という厚生労働省が定めた規則に載っています。
その「労働安全衛生規則」に定められた吊り足場の注意点は次の二点です。
1、材料等が適合したもの以外は使用してはならない
「労働安全衛生規則」では、吊り足場を作成するための材料や構造について詳しく定められており、
その基準をクリアした吊り足場でなければ使用してはならないとされています。
ワイヤー、チェーン、その他器具にそれぞれ基準が設けられているので安心して吊り足場に身を任せることができます。
ですが、命を支える物なので慎重に扱いましょう。確実な固定と強固な吊具、これが吊り足場では大切なのです。
2、吊り足場の上で脚立やはしごを使ってはならない
吊り足場は構造上どうしても他の足場に比べて不安定さが残りますから、禁止事項もあります。
「労働安全衛生規則」に定められている「吊り足場の上で脚立やはしごを用いて作業してはならない」という点は
とくに注意が必要です。一歩間違えれば大きな労災事故に繋がりません。
吊り足場の上での作業には慎重すぎるくらいが丁度良いということです。
吊り足場の上で作業できていることがすでに作業の効率性を高めていますので、欲をかいた身勝手な行動は慎みましょう。
どうしても不便を感じるようなら作業監督者に相談の上行うべきできです。
まとめ
どんな状況で作業する現場なのか、現場の状況を理解し判断することが効率よく作業を進めるための第一歩でしょう。
そんな中で吊り足場を選択するのも重要です。通常の地面に組み上げる足場とは、構造も特徴も大きく異なります。
地面に設置できなくても足場を組み立てられるというメリットがある分、危険性は増しますので、
先ほど紹介した基準を守り、より一層注意して下さい。
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